巡る Discovery

名刹『千光寺』は806年の開基で、中興は多田満仲公宿願により造立したと伝えられ、興趣千変万化、奇岩、奇勝など四季を通じて自然の神秘を探賞できます。

鼓 岩
(つづみいわ)
別名「ポンポン岩」 

鼓岩は別名ポンポン岩と呼ばれ、岩の上を石で打つと「ポンポン」と鼓のような音がします。
右側の岩の傷は大阪城築城の時、石垣材として搬出すべく割りかけたノミの跡といわれています。

千載の昔から、あまたの人々が千光寺山の景観を探賞したでありましょうが、その人たちも一度はこの岩の上で、小石を手にしてこの岩の鼓をたたいてみたことでしょう。
そしてこの空洞の音を耳にして、千載万古の神秘な謎に、心を無限の昔に馳せたことは、今も昔も変わりなかったことと思います。

そして大自然の無量寿の前に人間の一生の泡沫の如きはかなさを感じたことでしょう。

住職による略記

別名ポンポン岩、みなさんもぜひ一度。
大阪城築城の際に尾道からも巨石が使われました。今でも千光寺山界隈の巨石には“楔(くさび)”の跡が多数見られ、当時の姿を思い知ることができます。

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